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2018年5月28日 (月)

誰のための高プロ強行突破 その2 雇用の改善?アベノミクスのもたらしたもの

高プロが強行な採決で可決されたというのに、世間はあまり盛り上がっていない。フランスやスペインなどでこんなことが起これば、数万人級デモやストライキで大変なことになるはずだ。


やはり告発を恐れる国民性ゆえか、それとも事態を理解していないのか、相変わらず労組も動かず、ストの起こる気配はない。安保闘争の頃は当たり前のようにあったものなのだが。


それから政府が行った対日教組、共産、ストやデモへの悪印象を植え付ける教育の賜物だろうか。



実は高プロの法案には年収1000万以上という枠の数字は明記されていないそうだ。こうして法案さえ通れば、厚労省が後で『省令』として数値を決め、400万以上適用としていくらでも基準を広げられる。



しかも、『省令』なので、国会で審議する必要がない。そのたびに換えていけばいい話なのだ。前に塩崎・元厚労相が『法案は小さく生んで大きく育てればいい』と言っていたのはそういうことなのである。





さて、前回その1では日本の労働者が海外に比べて、いかに労働時間が多く、休みが少なく、睡眠が少なく、過労死が多いか、そして、実質賃金がこの5年でかなり下がっていること、安倍政権以降、政府の発表するGDPの計算値が疑わしいこと、などを見てきた。



今回も続いて『アベノミクスによろしく』の明石氏と東京新聞・望月記者
との対談、およびデービット・アトキンソン氏の投稿記事から考えてみたいと思う。

 

□雇用の改善? いや、アベノミクス関係ないから

まずはお二人の対談。アベが強調する『雇用の改善』、しかしそれはどう見てもアベノミクスの成果ではなく、団塊世代の抜けたゆえの需要にすぎない、という話。


なのに、大企業は『人手不足』と言いつつ、雇用を渋り、言う事を聞く人間だけを入れ、二人分の仕事を若者に押し付けて賃金を上げずにいる(もちろん役員報酬と株主配当(海外投資家)は右肩上がり。献金額も過去最高、大企業も過去最高益の謎)。


あるいはもう使えぬ新卒に見切りをつけ、海外から人材を集める流れも出始めている。


>技能外国人の就労受け入れ=政府、「骨太方針」概要固める  時事通信(2018/05/30-19:54)https://www.jiji.com/jc/article?k=2018053001205&g=eco




若い世代が安倍政権を支持する“雇用改善”もアベノミクスとは無関係!? そもそも経済は「全然潤ってない」[2018年04月19日] 週刊プレイボーイ http://wpb.shueisha.co.jp/2018/04/19/103402/



>望月:
>GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が運用する巨額の年金資金が株式市場に注ぎ込まれていたんですね。

 

>それと、日銀によるETF(上場投資信託)の大規模な購入。今の株高が「官製相場」だということ、そしてこれを止めたら、おそらく株価は暴落するだろうと


>明石:
>ここ数年で団塊世代がゴソッと現役から抜けたわけですから、当然、椅子は空くわけです。あとは医療・福祉分野がすごく伸びていて、4年間で100万人以上増えています。

 

>それ以外で何が増えているかといえば、小売とか飲食です。これらは国内で儲けているわけですから、アベノミクスによる円安は全然関係ない。むしろ円安による輸入食材の値上がり分のしわ寄せが、労働環境や賃金に反映される危険性すらあると思います。

 

>もうひとつは、雇用構造の転換です。正社員はなるべく雇わずパート・アルバイトで賄(まかな)う。医療・福祉も小売も飲食も、みんな非正規雇用で回していくのが一般化してきています。

前の記事で指摘されていた『何者かに引っ張り上げられたように上がっている『消費者物価指数』。これはアベノミクスによる円安が率い起こした物価の上昇によるもので、そのために実質賃金(物価を考慮した賃金)が下がっているという。


つまり『異次元金融緩和』の弊害である。この政権はいつも『岩盤規制の破壊』『緩和』の音頭をとるが、いつもろくなことがない。海外投資家のための『緩和』なのだ。




実際、近ごろの商品価格の上昇が激しい。とくに野菜、乳製品、菓子類、冷凍食品、魚介類の不漁etcの食品の値上げが響いてきている。

しかも数年前に比べ、明らかにチーズや牛乳、菓子類の内容量が減っている(なのに値段は据え置き、または値上げ)。



企業側は石油価格や輸入原材料価格、および人件費の高騰、中古市場の拡大(by NHK)などを理由に挙げるが、この立て続けの値上げはそれだけではあるまい。



ヤマトなどの配送料の値上げや、不景気の中、自分たちの取り分を減らされたくない役員たちの報酬の確保も要因のひとつだろう。



あるいは消費税の増税時に味をしめた『便乗値上げ』も繰り返している模様。来年九月の10%増税時もきっとやることだろう。




少し前に『人手不足だから』と配送各社への配慮が見られたが、それで値上げしたヤマトは、結局黒字を更新し、配送員への給料増加は見られなかった。



せっかくの収益も人手不足解消へ使わず、社員にはきつい仕事をさせたまま、利用者へは『再配達の遠慮』という配慮を強いたまま、会社は何ら手を打っていない。このあたり、政府にとても似た態度だ。



この政権が進める政策は、どれも多国籍企業や海外投資家のためだと以前の記事で言ったが、ここでもその悪弊が見られたわけだ。


結果、企業だけでなく自治体職員や大学職員でも非正規が増え、雇止めが問題化している。



今話題の日大も、あの監督が常務理事で人事権を乱用したせいで3500人の非常勤の雇止めを行ったと訴えられている。


そう遠くない未来、この国の経済と社会は停止し、活力がゼロとなり、完全に海外勢に乗っ取られるだろう。



□先進国日本。しかし最低賃金は中国並み

次に挙げるのは「京都の自治体職員は観光ビジネスを学ぶべきだ」として、日本の観光産業に独自の主張を続けるデービット氏の解説。二条城をただ見て回るだけの空洞の建物として使うな、もっと「魅せて」いかなければならない、と、エンターテイメント観光を推し進めている。


これについては日本の宗教観と文化発達の切っても切れない関係ゆえ、正直、私は賛同しかねている。しかし、今回の景気回復への主張は明快で首肯できるものだったので、紹介しようと思う。



格差の超簡単な解決策は最低賃金引き上げだ 「適正水準は1300円」とアトキンソン氏 2018年05月16日 東洋経済オンライン https://toyokeizai.net/articles/-/220689


以下、概要

〇「ジニ係数」→格差がどれくらい開いているかを測るために使われる代表的な指標。この係数が高ければ高いほど格差が開いていることを指す。

〇CIAの直近のデータによれば、日本のジニ係数は37.9。先進国の中で3番目に高い。日本のワーキングプア比率は米国とほぼ同水準


〇「1人・労働時間1時間当たりGDP」に対する最低賃金を見ると、日本の数値は約27.7%。これは、中国や米国とほぼ同じで、極めて低い。

〇一方、ドイツ、フランス、英国などの欧州の先進国の場合、最低賃金は「1人・労働時間1時間当たりGDPの約50%」と、高い水準で設定されており、社会の中での収入格差が小さい。

〇日本の格差社会の主因は、最低賃金が異常に安く設定されており、最低賃金しかもらっていない層が増えていることにある。


〇国連が計算している購買力調整済み労働者年収を見ると、日本人の平均は3万9113ドル。欧州の約90%、米国の約65%しかない

〇現在、日本の最低賃金(加重平均)は854円です。この水準の給料の人は、年間2000時間、まじめに働いても、年収はたったの170万円。しかも、この少ない年収から、社会保障費や税金を支払うのだから苦しいのは当たり前

〇欧州水準で賃金設定すれば、2020年までに日本の最低賃金を1300円にする必要がある。理論値まで最低賃金を引き上げていけば、年収は70万円増え、240万円となる。

〇中には最低賃金の引き上げに反対のコメントもあってビックリさせられた。

〇英国では1999年から20年かけて、反対の声が上がる中、最低賃金を当初の2.1倍に引き上げたが成功した。なぜなら、低所得者も収入の増えたことで我慢していたものを買うなど、消費が上向いたから。

以上、氏の論述をまとめてみたが、その論旨はわかりやすいのではなかろうか。

「人手不足」「人件費増」と言いながら雇用を渋り、賃金引き上げを渋る経団連などの大企業は、結局自分の取り分が減るのを恐れ、景気不振を恐れるあまり、内部留保を貯めるという愚を犯している。

自らアベノミクスが失敗していることを認めているに等しい。

しかもその口で『消費税増税』を求めるのだから矛盾している。以下、裁量制撤回で高プロに期待する財界のみなさん。
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賃金を据え置いたまま物価上昇が続けば、生活できなくなる者は増え、商品は売れなくなる。景気は悪化し、良いことなど何もないはずだ。


さらには仕事の分配もなされなくなれば、一体どんな未来が待ち受けているか。考えるだけでも恐ろしい。


政府は貧しい者も富める者も、みな等しく同じだけの金をとる消費税ではなく、金持ちほど払う額の増える累進課税を行うべきだ。


そもそも消費税は80年代に臨時措置として導入されたもので、恒久法ではない。それを国の借金を増やす中、いつまでやり続けるのか。

10%になれば、中間層はあまねく貧困化し、大変なことになるだろう。ただでさえ中古市場が活況だ。それはみな暮らしが苦しくなっているからだ。そのうち戦中のように代用品(紛い物)が出回るようになるのではと危惧している。


消費税の廃止と、目的の重なる各種税の廃止と統合(固定資産税や相続税の見直し、電気代に含まれる何たら推進税、あるいは森林税や環境税など、三重の税の廃止など)や、最低賃金の上昇さえあれば、十分に活力が戻り、生活保護などの社会保障へ回す金もかえって減少するのではないか。


一番の謎は高プロが公務員に適用されるか否かであるが、彼らはそれでいいのだろうか。

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